α-リノレン酸(あるふぁ-リノレンさん)

植物に含まれる必須脂肪酸

α-リノレン酸は、シソ(エゴマ)やアブラナなどの植物中に多く見られる脂肪酸のひとつです。俗にアレルギー症状の緩和や心血管に関する疾患のリスクを下げる作用があるといわれています。

「α-リノレン酸」とは?

最近、TVでエゴマ油(シソ油)の効果・効能が報道され、ちょっとしたブームとなっています。このエゴマ油やシソ油に豊富に含まれている脂肪酸が“α-リノレン酸”です。α-リノレン酸は魚油に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)と同じ“n-3系不飽和脂肪酸”のひとつです。
これらのn-3系不飽和脂肪酸は、ヒトを含む動物では、体の中で作り出すことができない成分であるため、食物より摂る必要があります(このことから必須脂肪酸と呼ばれています)。日本人の食事摂取基準では、n-3系脂肪酸として1日に約2g以上摂取することが推奨されています。1)

α-リノレン酸の効果・効能

α-リノレン酸を含むn-3系不飽和脂肪酸は体を構成する細胞の膜成分として重要な役割を果たしています。またα-リノレン酸は、体内でEPAやDHAに変化し、血流改善作用やアレルギー症状の緩和、認知症の予防など、幅広い効果を示すことが報告されています。
α-リノレン酸を含むn-3系不飽和脂肪酸に関する研究は各国で行われており、狭心症や心筋梗塞などに罹患している人に対して、1日1.8gのリノレン酸を投与することで、総死亡率が低下するという報告2) がなされています。

参考文献

1)厚生労働省, 日本人の食事摂取基準(2015年版)
2)Lancet., 360(9344), 1455-1461. (2002)